呪い。
辛酸・後悔・恥辱...。人間の負の感情から生まれる禍々しきその力は、人を死へと導く。
ある強力な「呪物」の封印が解かれたことで、高校生の虎杖は、呪いを廻る戦いの世界へと入っていく...!
異才が拓く、ダークファンタジーの新境地!
『呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)』 芥見 下々(集英社)
バトル・アクション
『呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)』
©芥見 下々/集英社
あらすじ
類稀な身体能力を持つ高校生・虎杖悠仁(いたどりゆうじ)は、病床に伏せる祖父の見舞いを日課にしていた。だがある日学校に眠る「呪物」の封印が解かれ、化物が現れてしまう。取り残された先輩を救う為、校舎へ乗り込む虎杖だが!?
主人公・虎杖悠仁の育ての親である祖父が逝去した夜に、呪物“宿儺(すくな)の指”の封印を先輩が解いてしまい、学校に呪霊が現れてしまう。 先輩に渡した責任を感じた虎杖は、呪物回収に現れた呪術師・伏黒恵と共に乗り込む。虎杖は、呪物である“宿儺の指”を飲み込むことで「特急呪物」である両面宿儺(りょうめんすくな)器となり、呪霊を倒すことに成功するが、身体に取り込んだことで死刑宣告を受けてしまう。しかし、宿儺の指を食べるまで猶予を与えられ、呪術師としての日々が始まる。
連載中のジャンプマンガで連載開始から飛ぶ鳥を落とす勢いで人気の『呪術廻戦』。表紙のイメージや「呪い」というネガティブな印象で躊躇する女性もいるかと思いますが、この作品はストーリー展開が速く、引き込まれるのは間違いありません。王道マンガの「友情・努力・勝利」といったストーリーでもあり、祖父が「オマエは強いから人を助けろ」という言葉を胸に、自分のことより人のために突き進む主人公の行動から目が離せません。術式を付与した生得領域を、呪力で周囲に構築する「領域展開」がで始めるころには、何度も読み返したくなるストーリーの完成度が高い作品です。
また、『劇場版 呪術廻戦 0』として映画化が決定した『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』という作品もありますが、こちらの作品は『呪術廻戦』の前日譚で、個人的には『呪術廻戦』の2巻あたりで読んでいただきたい。このあたりで一度読むことで、作品とキャラクターをより理解していただけるのではないでしょうか。